私の生きざま 8 行き場を失って、医療刑務所に職を求めた。 そこは、入ってみると意外なほどの自由があった。 医療刑務所での生活が長くなった。 その理由のひとつは、当時の所長にあった。 見識のある人だった。 共に居たいひとだった。 その所長が定年を向かえる時期が来た。 所長が居ない場所には居る意味がなかった。 私も身の振り方を考える必要があ… コメント:0 2024年03月23日 続きを読むread more
私の生きざま 7 役所を辞めて、ある民間の精神病院の募集に応じた。 精神科であれば、「人間の問題」なので、とりたてて勉強をしなくてもやっていけそうな気がしていた。 そこで数年間を過ごした。 精神科医として生きていくには、そのままではまずいかと思うようになった。 母校の精神科教室の教授にお願いして、入局させていただいた。 入ってみると、その「教… コメント:0 2024年03月23日 続きを読むread more
私の生きざま 6 このついでに思い出されるのは、役所に身を寄せたときのことである。 おりしも、「東大解体、精神科医局解体」をスローガンにした「全共闘運動」が盛んだった。 世間を揺るがす革命前夜の様相でもあった。 現世の権威を打ち壊して、「自由のユートピア」に改編しようという試みだった。 そうした折しも、あるクラスメイトが役所に訪ねてきた。 用件… コメント:0 2024年02月29日 続きを読むread more